顎関節症の疑いがあると感じたら
顎生理学による総合歯科診療で
治療を行います
顎関節症は聞き慣れない方も多いと思いますが、非常に深刻な顎の病気です。若い女性に増えていると言われており、自然に治る軽傷の方もいますが、重症の方だと日常生活さえままならないような症状に悩む場合もあります。
顎関節症の原因は「顎のズレ」によるものです。生活習慣や肉体的施心理的ストレスの相乗作用によって、症状が出現したり、悪化する場合もあるため、原因を特定しづらいというのがこの病気の特徴です。
顎関節症治療では、ひとつの欠陥を埋めるだけでなく、筋肉や靭帯、歯周病、虫歯などあらゆる角度から考察し、患者様に適合する治療を行います。その結果、根気よく治療を続けられた方の多くは、これまでの悩みや苦痛から解放されています。今現在、顎関節症でお悩みの方はぜひ一度、当院までご相談下さい。
顎関節症の症状について
初期症状としては口が開きにくい、顎を動かすとカクカクと音がする、口が左右均等に動かない、口を開けると痛みがある等といった症状があります。始めのうちは少し違和感があるという程度ですが、症状が進むと食事が思うように摂れなくなり、口を大きく開くことができなくなる等、生活に支障がでてきます。
症状がさらに悪くなると、顎の関節症状から頭痛、耳鳴り、肩こり、アレルギーといった慢性疾患を引き起こしたり、時には精神状態が不安定になる等、さまざまな副作用がでてきたりします。そのため、顎のズレを治すことで、その他の慢性疾患も同時に治ることもあります。
インプラントによる顎関節症治療について
歯の無いところが原因で顎関節症を引き起こしていることがあります。
そうした場合、歯のない所にインプラントを入れることで適度な噛み合わせを実現し、顎関節症の治療方法としても有効的です。
治療の流れは、まず全身の状態を診断させていただき、歯の欠損した部分の顎のレントゲン写真等を撮影するなどして、適応かどうかの診断を行います。麻酔を行った後、歯肉を切開し顎の骨を露出させます。ここにインプラントを埋め込みます。インプラントが所定の位置に入ったら歯肉を縫合して一回目の手術は終了です。インプラントを顎の骨と強固に結合させるために1日~6ヶ月待機し、二回目の手術で土台をとりつけます。その後、型をとり、噛み合わせを記録して人工の歯(冠など)を作製します。
インプラントは従来の義歯に比べて、一般的に噛む力を天然の歯に近づけることができ、違和感も少なくて済みます。また原則として、ブリッジのように両隣の歯を削ることもありません。
しかし、顎関節症はこれまで述べてきたように、歯科の全分野から検討して行く必要があります。当院では「総合歯科診療」で一人一人の患者様に適合した治療法をご提案しております。その結果、インプラントによる治療が不適合でも他の方法でカバーできることもあるのです。
顎関節症はお口だけではなく、体のさまざまな場所に副作用が出る病気です。なかには来院された時、顎関節痛により一人で歩けないくらいだった患者様がインプラントによる治療を行った結果、短期間で普通に歩いて帰れるまで症状が回復したケースもあります。あきらめずに、まずはお気軽にご相談ください。
院長Dr.荒川の一言メモ
歯とは何のために
あるのでしょうか?What is a tooth for?
それは食べ物を噛み砕くためにあり、同時に四肢の筋肉に力を入れる際くいしばるためにあるのです。噛んだりくいしばる時には、頭の骨についている上顎の歯列に向かって下顎の骨についている下顎の歯列が後下方より、筋肉の力によって上顎のアーチに当たりストップするまで移動します。ストップしたとこから左右、前方にスライドする運動で噛むことができます。
では、その運動はどこを軸にして、運動するのでしょう?それは左右の耳の前にある顎関節を軸にして、運動します。もし左右の運動軸(顎関節)がずれていたなら、上下の顎はきちんと咬まなくなります。
たとえば、きちんと咬んでいたものが、むし歯や歯周病によって歯を失う、または歯並びが悪くてきちんとした位置で咬むことができなかったら、顎関節の軸はずれた位置へと移動してしまいます。するとその周りの筋肉のバランスが崩れてしまいます。結果的に顎が痛くなり、物が食べれなかったり、ひどい場合には全身的な疾患へとつながってしまうのです。
顎関節の軸にずれがなく、上下の歯が左右均等にきちんと、しっかりかみ合う。そしてその状態が長期間持続できるよう、調整するのが顎関節症の治療なのです。